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2015年4月22日水曜日

コンピュータによる自動化ってどこまで進むの? 〜 Singularity(シンギュラリティ) 〜

Be.Cloud通信戌亥です。

前回、茹でガエルの話をしました。IT技術者が既に茹でガエル状態になっているのだという警告でしたが、IT技術者だけではなく、この世の中全体が茹でガエル状態であるとも思っています。

1993年にVernor Vingeという数学者が次のような論文を書いています。

Vernorの論文の書き出しは次のような文で始まる

     Within thirty years, we will have the technological means to 
     create superhuman intelligence.  Shortly after, the human era 
     will be ended.

30年以内に、我々は超人間的な知性を創る技術的な方法を持つことになる。そしてその後すぐに人間の時代は終わるであろう。

彼は、"Superhuman intelligence"という言葉を頻繁につかっております。
このSuperhuman intelligenceがシンギュラリティ(特異点)を起こすと説明しています。
ちなみにシンギュラリティという言葉はフォン・ノイマンも使っているらしいです。

     From the human point of view this change will be a throwing away
     of all the previous rules, perhaps in the blink of an eye, an        
     exponential runaway beyond any hope of control. Developments that        
     before were thought might only happen in "a million years" (if ever)        
     will likely happen in the next century.

人間にとって、この変化はこれまでのルールを一変する出来事である。人類が100万年かけて発展してきたぐらいのことが、次の世紀に起きる可能性があり、人類の歴史からすると瞬きするぐらいの出来事である。

     It is a point where our models must be discarded and a new reality rules.

シンギュラリティになると、既存の全てのルールを捨て、新しい現実的なルールに従わなければならなくなる。

     As we move closer and closer to this point, it will loom vaster and vaster 
     over human affairs till the notion becomes a commonplace.

そしてその変化のポイントに近づいてくると、それはぼうっと現れて、一瞬でそれが普通のようになっていく。

     We will see automation replacing higher and higher level jobs. We have 
     tools right now (symbolic math programs, cad/cam) that release us 
     from most low-level drudgery.

シンギュラリティに近づいてくる徴候は、ローレベルのつまらない仕事が置き換わるだけではなく、もっと高いレベルの仕事が自動化されていくことで現れてくるということを指摘しています。

     Another symptom of progress toward the Singularity: ideas themselves 
     should spread ever faster, and even the most radical will quickly become
     commonplace.

もう一つのシンギュラリティの徴候としては、アイデアがかつてないスピードで拡散し、その根本が普通となっていく。

SF小説のような話ですが、現在でもその兆候は現れてきていると感じています。

シンギュラリティの徴候を記載しておきます。

1997年 IBMのディープブルーがチェスの世界チャンピオンをやぶる
2009年 IBMワトソンがジェパディという人気のクイズ番組でクイズ王を破る
2012年 Googleが猫をコンピュータに認知させた
2013年 電王戦5番勝負でコンピュータがプロの棋士に勝った
2014年 みずほ銀行がコールセンター業務にワトソンを採用
2015年 Googleの人口知能DQNがブロック崩しゲームで人間を超えるスコアをマーク
2015年 アマゾンが機械学習のサービスを開始し、誰でもが恩恵を被るような時代となる

Vernerが指摘するように我々は人類の歴史の中では、瞬きするぐらいの時間でしか生きていません。
スティーブジョブズがあの有名なスタンフォード大学のスピーチで点と点が繋がっていくというのを自分の生まれた時から振り返って説明しましたが、100年後に振り返ってあのポイントがシンギュラリティだったとわかっても遅いかもしれません。ビスマルクは「愚者は経験から学び賢者は歴史に学ぶ」と言っています。



この徴候を見逃さないことが人類の発展への道になるのであると思います。

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